
2022年夏アニメでジワジワと話題になってきた『リコリス・リコイル』。錦木千束と井ノ上たきなとの百合が微笑ましい一方で、裏には「なんかヤバそうな感じがする」など、深い考察がされているアニメです。
いやー素晴らしいですね。表面はハッピーな感じだけど、裏ではドス黒い闇が広がっている感じ。制作も絶妙な匂わせをしてくるから、視聴している側は楽しくて仕方がありません。
『リコリス・リコイル』はオリジナルアニメですので、結末を知っているのは日本で制作のひとたちだけ。視聴する側は先の展開を知らない分からない。これぞ、オリジナルアニメの良いところです。
今回は、そんな『リコリス・リコイル』の主人公・錦木千束について考察していきます。なにやら”裏切り者”説が流れていますので、紐解いていきましょう。
千束(ちさと)は裏切者!?ユダと同じ12番目の少女
千束が裏切者といわれている理由は、キリスト最後の使徒である12番目のユダに関連するからと言われています。作中でも12番目を意識する描写があります。今回は千束が12番目である理由を4つ紹介します。
理由①:第2話のスーパーカーのナンバーが315(最後)
第2話のウォルナットを助けるミッションで登場した赤いスーパーカー。このときのナンバープレートが「315:ち」になっています。315を日本語に直すと「さいご」になります。「ち」は千束の「ち」です。
つまり、「千束は最後」と解釈できますので、最後の何かということなります。ただ、第2話では「最後」という意味しか分かりません。この「最後」を確信づけていくのが第3話です。
余談
ちなみに、ナンバープレートには「31-78」が書かれています。これを引き算すると「-44」になります。
もし仮に、千束がユダだとする命を落とすことになります。でも、マイナス44だと解釈したら、千束はユダと違って死なない未来なのではかと考察します。なぜなら、逆説的な意味を持つマイナスがついてるんですからね。
ナンバープレートからは「最後は千束だけど死なない」このように捉えられますが、さすがに考えすぎかな。デミウルゴスみたいな誤った深読みですかね。
理由②:第3話のロッカーナンバーが12番目
たきなとDAに赴いた千束。そのときに千束と犬猿の仲である春川フキと身体検査することになり、その際の千束のロッカーナンバーが12番目。はい、ユダと同じ番号が確定した瞬間です。
キリスト最後の使徒がユダ、その最後のナンバーが12番。第2話と話を繋げると「最後は千束、なぜなら12番」という意味に繋がると考察されています。
「そんなのたまたまだろ?」と思うでしょう。でも、第4話と6話で12番を強く意識させられます。
理由③:第4話のニュースで13番目がピアニスト
第4話に吉松とミカがバーで一杯やってます。その際に、テレビで「13番目のアランチルドレン」が発表されました。千束が13番目であることが否定された瞬間です。作中で出てきた日本人でアランチルドレンの日本人は千束しかいないからです。
12番目であることは理由①と②で説明できますから、より千束が12番目であることを確信できるのがこの第4話のニュースです。
「ちょっと待てよ、千束が日本人って証明できるのかよ!?」と思われるでしょう。
答えは第2話の車中で千束は「私も海外に行ってみたい」と発言したため、日本から出たことがないと裏付けています。さらに「戸籍がないのでパスポートも取れない」と続きましたので、実質、日本という鳥かごのなかから出ることができないという意味に捉えられます。
セリフで整合性を取ってくるとは、制作もなかなかやりますねぇ!
理由④:第6話の真島のスーパーカーがマイナス12になる
千束が12番目だと裏付ける最後の根拠です。第6話のラストで真島がスーパーカーでリコリスを車で引き倒します。そのときの車のナンバーが「65-77」だったんです。これを引き算してみるとマイナス12になります。
もし仮に、千束が12であるならば、真島はマイナスの12。マイナスは逆のような意味を持ちますので、プラスの12と対極にある数字。したがって、千束と戦う存在というわけです。
さらに真島カーのナンバープレートのひらがなは「し」です。そうです、いまあなたが連想した漢字です。真島の運命は決まっていると考察できます。
本当に千束は裏切り者なのか?
ネットやSNSでは、千束は「裏切り者」というコメントが散見されます。個人的には”まだ”裏切り者ではないかと思います。意図的に裏切っているわけではなく、裏切っている行動に映っているという感じです。
第5話で登場した松下はアラン機関の吉松だったことが濃厚でしたが、このときは千束の考えや想いを確認しているようでした。つまり、千束は裏切っているわけではなく、無意識でアラン機関の考えに背いていることになります。
アラン機関からの目線でいえば裏切りだけど、千束は裏切っている意識がない。みたいな。これでね、千束が「実は、私は...」みたいな闇の顔をしたら、ビックリしまくって腰が抜けますが。
だからこそ、アラン機関は真島を千束とぶつけて、アランの使命を植え付けさせようとしているのではないでしょうか(考えすぎかな)
リコリス・リコイルは結果次第で2022年夏アニメの覇権
アニメ『リコリス・リコイル』は、今夏のなかでも注目しなければならないアニメです。考察しがいのあるアニメかつキャラクターたちも可愛い、百合要素もある、ガンアクションもある。アニメを楽しめる要素がふんだんに散りばめられています。
本記事を読むまで『リコリス・リコイル』を知っているけど、まだ見ていないというひと。いますぐ見て。ほんわかするけど、どことなく怪しさもあるので没入感が凄まじいです。
第6話まで視聴しましたが、結末次第では十二分に2022年の覇権が取れるアニメです。いや、もしかしたら2022年の覇権も取りかねない。このまま失速することなく、おもしろさを継続してほしいと願うばかり。